「失格彼女」恋してるだとか、ガンだとか 松さや香 著 〜 母の乳がん闘病の記憶

こんにちは。EmiLiaです。

みなさんは、家族の闘病の記憶がありますか?

母を、乳がんで亡くしたので、何となく手にとった本。
内示のときを思い返す

当時、
母が癌だと告知された直後に、
地球の裏側への転勤の内示を受けた。

離れたわたしは兄弟に、サポートお願いするだけだったけれど。
父が他界し、胸を気にかけ、なんとなく怪しい母の様子から姉が大学病院の検診に連れて行く。

良性であってくれてば。。。

という願いも虚しく、

「ステージ4の悪性腫瘍」

そして、母を

家族で支えようとした矢先の海外転勤の内示。

仕事より、母の近くでいたい思いもあり、即答できない。
南米だと帰ってきたくても、30時間程度のフライトを要する。

内示を受けた、その日は、「保留」する。

駐在を告げた上司は、意外そうに、残念そうに、、、
きっと「初の女性の南米駐在」のチャンスを喜ぶと思ってくださったのだ、と
そんな顔をされていた。

わたしの胸のざわめきとは裏腹に。

その夜

母に、

告げる。

「地球の裏側への転勤の内示」があったことを。

そして、

絶句。
母は、言葉を失っていた。

その後

母は、第一声に、

そんなに遠くに離れるのは「さみしい」

といった。

しかし、その後のやりとりで、

「わたしはEmiLiaの将来の仕事の可能性を摘みたくない」

と。

母の気持ちもわかるが、
複雑な思い。電話の数分のやりとりで決めきれない。

母のため

わたしは、母が病を克服してするためのモチベーションになれば、

と悩みに悩んで、内示を受けることにした。

北米に駐在していた頃、ひとりで海外旅行したこともない母が、2年間で、3度も来たように。

その後の話は、また別に触れるとして、

そんな記憶から、この本に興味がわき、手に取る。

三十路前

著者は、30歳を前に、彼との過ごす時間の中で、胸に違和感を感じる。

それから、何度も何度も検査で費やす数ヶ月、

「告知」

闘病、抗がん剤の副作用を耐えながらの仕事、

再発のリスクへの恐れ、

親切すぎる彼氏への違和感、

そして、身近に見守っていた彼の浮気。

、、、女性との修羅場。

6年半の交際の終わり。

“家族”目線と“当人”目線

3人の子どもがいて、孫がいて、、、
という母のケースとは、もちろん境遇は違う。

でも、今まで、わたしが闘病中の母に送ってきた言葉が本当に正しかったのか?

がんを患う当事者の目線って、やっぱり違うのだな。

思い通りにならないからだと付き合っていた母。
不安も抱えながらも、どんなときも明るく振舞っていた母。
子供たちに、心配をかけないように、迷惑をかけないように。

ごめんね、お母さん、

気づけなくて。

ごめんね、お母さん、

あの時、そばにいてあげれなくて。

今になって、気づかせてくれた本。

読書

みなさんも検診を受けて、安心した毎日を。。。

EmiLia

この記事を書いた人

EmiLia

一部上場企業に勤めるアラフォー女性管理職。

2度の駐在経験の後、商品企画を長く担当して、いまは、同じ社内でもカルチャーが全く違う管理部門で日々奮闘中。

「仕事」も「プライベート」も、どちらもあきらめない。

仕事でのアウトプットはしっかり出し、キャリアも積みながら、
プライベートにもフォーカスして、食や旅、学び、美・健康など、毎日ブログを更新。

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