エチオピア旅行記 〜 「エチオピア流」を知ってからのエチオピア最後の夜。

こんにちは。EmiLia( エミリア)です。

ゴダールをあとにし、アディスアベバへと。
長かった旅もアディスアベバから翌日のフライトで帰国するのみに…。

アディスアベバ到着

ゴンダールの空港で知り合ったJICAのおふたりは、
アディスで隊員の送別会があるそうで空港から徒歩10分弱のホテルに滞在するとのこと。

そのホテルの滞在を勧められ、とりあえず、一緒にホテルまで歩く。

工事中の空港の様子は、
数日前におふたりがアディスアベバを降りたった際の空港の状況と変わっているそうで、
「中国パワーのすごさ」を再認識されていた。

おふたりのホテルは、クオリティーはわたしが泊まってきた宿よりとてもよかったけれど、
バックパッカーのバジェットから乖離しているのと、中心地の観光地から遠いので、
中心部のピアッサ付近の宿に向かうことを告げる。

「本当に危ないんで、スリとかに気をつけてくださいね」

と念を押し、助言してもらう。

おふたりにお礼を伝えて、ホテルをあとにする。
(「大変だと思いますが、あと1年の滞在がんばってください!」と彼らの背中に。)

夕暮れ

飛行機が到着したのが18時前。

ホテルに立ち寄ったりで、日が暮れつつある。

どこまで行けるかわからないけれど、歩けるところまで行こうと歩く。

だんだん暗くなるけれど、地図上でそれなりに進んだと思っても全然進んでおらず、

さすがに日もすっかりと暮れ、幹線道路沿いを歩いていたけれど、危険な空気をひしひし感じる。

「これはちょっと危なそう」というのはキャッチし、
タクシーを拾おうとするも、帰宅時間で渋滞しているので、なかなか拾えない。

少ししてとまったタクシーに値段を聞くとふっかけてきた。

けれど、

JICAのふたりに相場を聞いていたので、価格交渉をすると相場をあっさりと受け入れてくれた。

ほっ。

ホテルの予約はしていないので、宿がとれる保証はないけれど、
タクシーに乗り込み、空港周辺の治安の悪いエリアからは脱出できた。

少しの渋滞もあったけれど、たしかに「これは歩けない距離だったな」と車に乗ってみて思う。

無事に中心地エリアで、タクシーを降ろしてもらう。
日が暮れて、真っ暗な状況。

歩き方に載っていたホテルの部屋も空いていて、
無事にCheck-in。

振り返ると、この度でBooking.comなどで宿を手配することがなかった。
いろんな意味でアナログな旅。

TAXIを支払い、宿代を前払いすると、意外に懐事情がさみしいことに気づく。

連日の食生活で、食欲もさほどないし、散歩がてら外に出て、
軽く飲める場所にでも行こうと、まずは、バックパックを置いて、ホテルを出る。

さすが、首都だ。
これまでの街とは雰囲気も歩くひとの人数も違う。

ただ、クラブっぽいところが多く、
爆音のお店に入る気もしなくて、
ほどよい雰囲気のお店を探し歩く。

すると、ホテルの近くに、レストランがあり、手前にBarがあるところを見つけた。

さほど高くなさそうなので、そのお店に入ることにした。

レストラン

ビールをサーブしている人が見えたので、そのカウンターの前に立ち、
金額を教えてもうらう。

すると、

その手前のテーブルに座る40歳前後くらいの男性に、声をかけられた。

「ビールを飲むなら、一緒に飲まないか?」と。

エチオピアではめずらしく、ビシッとスーツにネクタイを着用している。

ちゃんとした人そうだし、お言葉に甘えることに・・・

これまで毎夜繰り返してきたエチオピア人との会話、
毎夜繰り広げられたことの学習効果、

また、JICAのひとに「エチオピアあるある」をいろいろ確認できたので、
対処方法がだいぶ身についてきた。

官庁に勤めるというこの男性は英語が苦手らしく、

ベタな「You are beautiful」

とか、

「I love you」とか、とかずっと言っている。

ビールの杯数が増えてきて、ほろ酔いから酔っ払いに移行すると、
口説きモードが加速してくる。

彼の会話の返しとして、

「わたしね、エチオピアにきて、気づいたの」

と。

「エチオピア人男性って、何人であっても、全人類の女性を愛せる愛が深いひと達なんだって。

本当、女性だったら誰でもいいよね?」

という風に、適当に切り返すすべを身につける。

まぁ、そんなことを言ってくる外国人はいないだろうから、
酔っ払いのおじさんにはちょうどいい酒のつまみのように、ウケていた。

ビールを5杯ほど、お互い飲んだら、さすがにセクハラが過ぎてくるおじさん。

これ以上変に期待されても困るし、
ご馳走してくれることは確約してくれたし、
トイレに彼が立ったタイミングで失礼しようと決める。。。

退店禁止

おじさんも、ご期待には添えなかったけれど、楽しいひとときを過ごせたようだし、
「よかった、よかった」と思って、お店を出ようとすると、

「支払いがまだだ」とウエイターに止められる。

「さっきの彼が払ってくれるって約束してるから」

と言っても取り合ってくれない。

さすが、お金のトラブルが、あとを絶たないエチオピアらしい。
さっき彼が出した紙幣でお会計足りてるのに・・・と困っていると、

レストランの入り口付近のグループに声をかけられる。

「こっちで一緒に飲もうよ」ということらしい。

会計でもめていることを伝えると、

「おじさんが払わないなら、俺たちが払うよ」と男気のある発言。

とはいえ、ごちそうになった(なる)おじさんに対して、
知らないあいだに別のグループと飲んでいたら、さすがに人道的でない対応なので、
おじさんがトイレから戻って、払ってくれるのを見届け、

千鳥足の彼に「もう、酔ってるから、今日は帰った方がいいよ」と、

お店の前に路上駐車している彼のTOYOTAの車に送り届けて、手を振って見送る。
(あれだけ酔ってても運転できるエチオピアはすごいなぁ、と思うけれどわたしの管轄外のお話)

合流

誘ってもらった先ほどのグループに少しだけ合流することに。

聞くと、その彼は、国からの奨学金を得てMBAを取っていて、
ビール会社のハイネケンでインド法人に駐在していたり、
母親と姉はUSに住んでいるそうだ。

さすが、街で声をかけてくるエチオピア人とは異なるエリートのオーラ。
幼稚園の幼馴染でクリスマスは毎年集まるのだそうだ。

楽しく、仕事の話をしたりしていると野良猫が横で、淋しそうにずっと泣いていた。

この猫もエチオピアでこれからたくましく生きていくのだろうか?

「もっと、飲め飲め」と空いたグラスをみて、言われるけれど、
さすがに、さきほどのおじさんとのビールもそれなりに飲んだし、
同窓会の雰囲気も壊さないように、2杯ごちそうになって、ホテルに帰ることを伝える。

見送り

レストランからホテルまでは、50mほど。

紳士な声をかけてくれた彼が、送ってくれるという。

レセプションで鍵を受け取ると、彼がレセプショニストに紙を要求する。

エリートでも、このようにノートの切れ端に連絡先を記すのは、エチオピア流みたいだ。

彼が自分で教えてくれたアドレス。
「間違うといけないから、綴って。」とわたしにコピーさせる。
こういうところが周到だ。。。

■関連記事

アディスアベバの夜。
エチオピアでの最後の夜がこうして終わった。

明日の午前中の観光で、エチオピアの旅も最後に。

治安がよくないアディスアベバの街を明日も気を引き締めて・・・。

EmiLia

この記事を書いた人

EmiLia

一部上場企業に勤めるアラフォー女性管理職。

2度の駐在経験の後、商品企画を長く担当して、いまは、同じ社内でもカルチャーが全く違う管理部門で日々奮闘中。

「仕事」も「プライベート」も、どちらもあきらめない。

仕事でのアウトプットはしっかり出し、キャリアも積みながら、
プライベートにもフォーカスして、食や旅、学び、美・健康など、毎日ブログを更新。

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